さがみはらのめぐみ「佐野川茶」をご紹介

さて、本日はさがみはら産のお茶「佐野川茶」を紹介します。

佐野川茶は、津久井地域の佐野川地区で栽培された茶葉を使用したお茶です。

陣馬山麓で、深い霧が立ち込めることの多いこの地は、茶栽培の適地と言われています。

6月中旬のこの日も霧が立ち込めており、美しい風景が広がっていました。

佐野川茶は、既に煎茶やほうじ茶、粉末茶として販売されていますし、小学校3年生の社会科の副読本でも畑の様子が写真で紹介されているので、ご存じの方もいらっしゃると思います。

佐野川地区における茶栽培の歴史は古く、1967年に開始されました。

1969年には佐野川茶生産組合が設立し、当時130名もの組合員が所属していましたが、1983年に最盛期を迎えた後、2015年には高齢化などの理由から解散に至りました。

この間、山間の傾斜面にある段々の茶畑等の景観が評価され、2009年には「にほんの里100選」となりました。

この場所には多くの観光客が訪れ、今や貴重となった、心落ち着く、どこか懐かしい景観にシャッターを切っていきます。

和田の里体験センター「村の家」(緑区佐野川491-1)付近から撮影。

同センターでは、茶摘み&手もみ茶作り体験が行われることもあります。

茶園の下を流れる川の水も澄み渡っていて涼しげです。

その後、2018年10月に茶処「佐野川」の名を冠した茶を復活させようと立ち上がった生産者が藤野茶業部を結成し、現在に至ります。

藤野茶業部には、現在3名の生産者が所属し、佐野川地区において茶の生産、荒廃茶園の再生に取り組んでいます。

また、循環型農業である茶草場農法(※茶園周辺で刈り取った「すすき」や「笹」などを、茶畑に有機肥料として投入する農法。)に取り組んでおり、相模原市のSDGsパートナーにもなりました。

令和5年7月24日(月)SDGsパートナー盾交付式にて。

藤野茶業部宮本部長(写真左)とSDGs未来都市相模原市の本村市長(写真右)。

本村市長は「佐野川茶は本当に甘くておいしいので、みなさまもぜひ買って飲んでみて欲しい。」とのこと。

宮本部長曰く「相模原市における茶葉の購入量は、全国でも10番以内に入っており、相模原市には『茶葉を買う』という文化があると思う。

佐野川地区は神奈川県の普及指導員も認める『茶の適地』であることから、次の『共進会』では入賞を目指すとともに、荒廃茶園の更なる再生と、次世代の生産者参入のための環境整備に取り組む。」

宮本部長の言葉からは、佐野川茶を普及させたいという強い心意気を感じます。

私も佐野川茶を試飲しましたが、苦みの中に「甘み」と「旨味」が感じられ、非常に美味でした。

コロナ禍以降、何かギスギスして、余裕のない雰囲気が漂ってはいないでしょうか。

ペットボトルで気軽に楽しめるお茶も良いですが、急須でゆっくりと一杯のお茶を淹れ、一味違う「おいしいお茶」を嗜む。

または、来てくれたお客様に、心を込めて「おいしいお茶」を淹れる。

そんな「心の余裕」が、今私たちには必要なのかも知れません。

急須で淹れるとお茶の豊かな香りが広がりますね。

佐野川茶は、現在、次の場所でお買い求めいただけます。

さがみはらのめぐみ「佐野川茶」。

みなさまにもぜひご賞味いただきたいと思います。