先日、市内で行われたトマトの品評会(立毛施設トマトの部)に参加し、市内でトマトを栽培している農家さんを巡ってきました。
ビニールハウスの中には、青々と茂った葉の間から元気なトマトの実が顔をのぞかせていて、まさに“いま育ち盛り”といった風景が広がっていました。

相模原市のトマト栽培には、ほかの地域と少し違った特徴があります。
たとえば、トマトを出荷する際に「共選(共通の選果場でまとめて選別・出荷する方法)」を行っている地域も多いのですが、相模原では直売が中心。
そのため、農家さんたちは「赤くなるまで畑で待ってから収穫する」ことが多く、完熟トマトの甘さや香りをそのまま楽しめるのが魅力です。
都市近郊であるからこそできる、贅沢な育て方ですね。

ところで、「トマトの旬」って、いつだと思いますか?
多くの人が「夏」と答えるかもしれません。たしかに、夏に冷えたトマトはおいしいですよね。
でも、実はトマトは高温多湿が苦手で、栽培に適しているのは昼間の温度が25~30℃くらい、さらに昼と夜の温度の差が大きいことを好むと言われています。
トマトの原産地はアンデス地方の高地で、日本の気候では夏の環境がベスト、というわけではないんですよね。
そういった中で美味しいトマトを栽培しようと日本中の農家さんが色々な時期ややり方でトマトを育てています。
例えば、これだけ↓トマトの栽培時期や方法(作型)があります。
※色々書いてありますが、ひとまず〇が種まき時期、横長の□が収穫時期です。

神奈川県 神奈川県作物別施肥基準 令和5年5月 一部抜粋(PDF)
今回巡回に言った相模原市の農家さんたちは、上記表の「促成栽培」「半促成栽培」に当たります。
ビニールハウスをうまく使って冬から春にかけて美味しいトマトを栽培してくれています。
そしてひとつ、お知らせがあります。
今回共進会で巡った農家さんたちのトマトを、5月9日(金)、相模原市内の大型直売所「ベジたべーな」で農家さんたちが直接販売する予定です!
畑でじっくり育てられた、完熟の美味しさを味わうチャンス。ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。
農産物直売所ベジたべーな
農産物直売所ベジたべーな
相模原市中央区青葉3-1-1
営業時間:9:30~17:00
都市農業の魅力は、作物本来の姿や、地域ならではの育て方を身近に感じられること。
スーパーの棚に並ぶ前の「畑のトマト」に出会えると、ちょっとした感動があります。
この春、地元のトマトで旬の味を楽しんでみませんか?