こんにちは。
今回は、相模原市で開催された「薬用植物シンポジウム」に参加してきたので、その様子をレポートします!
「薬用植物シンポジウム」とは?
北里大学と相模原市が共同で行うイベントになります。毎年行っており、今年は第25回。
5月18日に行われました。
イベントは「座学」と「植物園の見学」の二本立て。
普段なかなか接する機会のない“薬草の世界”にふれることができ、とても興味深い時間となりました。
◆座学:薬草って、実は農業とつながってる?

50名ほどの方が集まり、シンポジウムが開催されました。
前半の講義では、下記の先生による講義が行われました。
北里大学薬学部 薬学部薬学科・生命創薬科学科 生薬学教室
助教 中森 俊輔
・講演「古来より染料や薬に重用される「ムラサキの根(紫根)」を科学で見える化」
東京農業大学農学部 生物資源開発学科
教授 菱田 敦之
・講演「薬用植物の国産化に向けた栽培技術の開発-ウラルカンゾウの国内栽培について-」
少し、講演名を見ると難しいのかな、と感じるかもしれませんが、講義では、それぞれ市民の方にも楽しめる内容となっていました。
講義を聞き、薬草も野菜や果物と同じく「植物を育てる」という意味では農業と共通点が多いと感じました。
とはいえ、日本では薬草を“農業生産”としてしっかり育てる体制は、まだあまり整っていないのが現状なんだそうです。
でも、健康志向や高齢化などを背景に、今後薬草のニーズが高まっていく可能性は大きいとのこと。
農業の新たな可能性として注目しながら、情報をしっかりキャッチしていきたいなと感じました。
◆見学:薬草って奥が深い!
後半は薬用植物園の見学へ。

園内には、色とりどりの薬草たちが植えられていて、先生方がとても面白く説明してくれました!
たとえば、生姜。普段私たちが料理に使っている生姜ですが、「生のもの」と「乾燥させたもの」とで、薬用植物としては別の扱いになるんだとか。
他にも、ごぼうの“実”が薬用として登録されているというお話もあり、「え、そんなところ使うの!?」とびっくり。

よく知っている野菜たちが、薬としても活躍しているというのは新たな発見でした。
◆最後に
薬用植物というと、医療や漢方のイメージが強いかもしれませんが、農業や地域の産業ともつながる面白い分野だと感じました。
今後、地域の農業との連携や、暮らしの中での活用も含めて、もっと身近なものになるかもしれません。
こうした新しい視点を大切にしながら、地域と一緒にいろいろな可能性を探っていけたらと思います!
ご関係の皆さま、素敵な機会をありがとうございました!
薬用植物園は、どなたでも見学が可能です。
興味がわいた方は、ぜひ行ってみてください!
北里大学薬学部薬用植物園
【開園日】大学の休日を除く毎日 ※ドーム温室は日祝日閉館
【開園時間】 9:00~17:00
【入園料】 無料
